さて二巻です。いよいよ中国との共同合宿に行く選手を選ぶための試合の日がって思って読み始めたら、視点が沖津飛沫になってた。

いつものことだけど、視点が変わるとびっくりしてしまう。最近だと、パラサイトムーンか。嫌だというわけでもないけど、どうしても主人公に肩入れして読んでしまうので、なんだか肩透かしを食らった気分になる。

沖津は無口で何を考えてるのかよくわからなかったけれども、このお話で人柄が掴めたかな。知季視点だと見えなかった部分が見えてくる。彼の迷いや焦り、悩みなんかが良く見える。

沖津飛沫は、大きな体で美しい演技をし盛大な水しぶきを上げて着水する。ノースプラッシュが美しいとされる高飛び込みにおいては異端なんだけども、彼の演技には眼を惹きつける何かがある。知季にはない彼の演技の魅力、それぞれの選手に持ち味があっていい感じ。

最後のほうで、知季と同い年の選手が漏らした、バレーとかバスケのような皆で勝てる競技だったらなぁ、みたいな台詞がなんとも言えず切ないなぁ。高飛び込みは個人競技だから、ぐんぐん力をつける知季に置いてかれているのが、悔しいし寂しいんだろうなぁ。

このぶんだと、次は要一かなぁ。ミスターパーフェクトみたいな印象の彼がどんな顔を持っているのか、楽しみだなぁ。


「麒麟は一途に恋をする4」(志村一矢)
前のお話で、院の人狼との共同戦線を張ることになったのですが、いきなりトリプルデートです。・・・麒麟とその伴侶はいつの間にやら随分と距離を縮めていたようです。いつの間に?
もちろんただのデートで済むはずもなく、妖魔の襲撃を受けます。そこで、人狼サイドも大変な事に。解決は次の巻に持ち越し。気になるなぁ。

「空ノ鐘の響く惑星で7」(渡瀬草一郎)
前の巻がけっこう緊迫したところで終わってましたが、一巻丸々かかってやっと事態の終結をみることになりました。大変大変。今回はわりとSFちっくな展開を見せました。伏線もばっちりです。楽しみだなぁ。

それにしても、前の巻と同様にイリスが大いにむかつく存在ですな。これほどいやな人物は少ないですよ。美少女なのに。むっさい悪役然としたおじさんならともかく。なんでそんなのがいいんだエンジュとか思う。いや、きっと仕方のない事情とか抱えてるんでしょうけど、それをさっぴいてもウルクにした事は酷すぎる。ラトロアで酷い目に合うがいいわ。

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