「そして、警官は奔る」(日明恩)
2004年8月23日 読書メフィスト賞受賞作「それでも、警官は微笑う」の続編です。
前作好きだったので、続編は素直に嬉しいです。
鬼畜と渾名される武本刑事と、警視庁の治外法権と囁かれる潮崎刑事のコンビがまたもや活躍です。
といっても潮崎は、前回の事件は原因で一旦警視庁を退職してるので、正式復活じゃあないんですけど。彼は上層部から警察を変えていくために、偉くなって帰ってくると約束してたのです。どこかで聞いた話みたいですね。そちらの二人の性格とはずいぶん違ってますが、この作品のコンビもかなりの好相性です。無口な武本と多弁な潮崎は、お互いに良い影響を与えあってて微笑ましいです。
今回は不法滞在の外国人が生んだ子どもたちがお話のテーマです。日本に密入国している外国人女性が日本で子供を産んだ場合、日本人と結婚するとか認知してもらうとかしないと、その子どもたちは無国籍の存在しない人間になってしまうという現実があります。
そういう子どもたちは、食べるものも満足に与えられなかったり或いは虐待されたり、あるいはもっとひどい状況に陥ったり、不幸せな状況に陥りやすいです。異国の地で弱い立場の不法滞在の外国人のなかでも、いちばん弱い立場に立たされているといえます。そんな彼らを気の毒に思い手を差し伸べることは悪いことじゃない。でも、その方法が法的には違法にあたるとしたら?正規の手続きを踏むことが難しい状況だったら?そういうジレンマに武本、潮崎コンビは悩むことになります。
潮崎のいない今現在武本の相棒は、冷血と渾名される和田刑事。まるめた背中、覇気のない顔、煙草を吸うときの独特の仕草、一見したところはやる気の感じられない人物ですが、取り調べのときには愉悦ともとれる笑みを浮かべて、容疑者を精神的に追い詰めます。何が彼をそうさせているのか、再犯をやめさせられるのは、温情か見せしめか。これも今回の重要なテーマです。
前作好きだったので、続編は素直に嬉しいです。
鬼畜と渾名される武本刑事と、警視庁の治外法権と囁かれる潮崎刑事のコンビがまたもや活躍です。
といっても潮崎は、前回の事件は原因で一旦警視庁を退職してるので、正式復活じゃあないんですけど。彼は上層部から警察を変えていくために、偉くなって帰ってくると約束してたのです。どこかで聞いた話みたいですね。そちらの二人の性格とはずいぶん違ってますが、この作品のコンビもかなりの好相性です。無口な武本と多弁な潮崎は、お互いに良い影響を与えあってて微笑ましいです。
今回は不法滞在の外国人が生んだ子どもたちがお話のテーマです。日本に密入国している外国人女性が日本で子供を産んだ場合、日本人と結婚するとか認知してもらうとかしないと、その子どもたちは無国籍の存在しない人間になってしまうという現実があります。
そういう子どもたちは、食べるものも満足に与えられなかったり或いは虐待されたり、あるいはもっとひどい状況に陥ったり、不幸せな状況に陥りやすいです。異国の地で弱い立場の不法滞在の外国人のなかでも、いちばん弱い立場に立たされているといえます。そんな彼らを気の毒に思い手を差し伸べることは悪いことじゃない。でも、その方法が法的には違法にあたるとしたら?正規の手続きを踏むことが難しい状況だったら?そういうジレンマに武本、潮崎コンビは悩むことになります。
潮崎のいない今現在武本の相棒は、冷血と渾名される和田刑事。まるめた背中、覇気のない顔、煙草を吸うときの独特の仕草、一見したところはやる気の感じられない人物ですが、取り調べのときには愉悦ともとれる笑みを浮かべて、容疑者を精神的に追い詰めます。何が彼をそうさせているのか、再犯をやめさせられるのは、温情か見せしめか。これも今回の重要なテーマです。
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