やっと読めました。新婚旅行だと噂のお話(笑)
臨床犯罪学者・火村英生と推理作家の有栖川有栖が活躍する国名シリーズです。

英都大学時代の友人、衛大龍(ウイ・タイロン)の招きでマレーシアのキャメロン・ハイランドにやってきた二人は、犯罪とは無縁な平和な町で殺人事件に出会います。

百瀬家、通称<ハリマオ・ハウス>の庭にあるトレーラーハウスで、アリスと火村は男の死体を発見します。鍵のかからないトレーラーハウスは内側からテープで目張りされた密室状態。しかし、男は胸をナイフで一突きという状態。果たして男は自殺なのか他殺なのか、という展開です。

実はこれを読む前に篠田真由美さんの「綺羅の柩」を読みかけてまして、タイのシルク王ジム・トンプソンの話が出てきたときに「うわ、舞台かぶってるじゃん」とびっくりしました。「綺羅の柩」はこれから残りを読みます。

それにしても、英会話が得意でないアリスの一人称なので、ところどころに「××××××(聴き取り不能)」なんて入っててリアル。私だったら最初から最後まで聴き取り不能で理解不能なので、あれだけ聴き取れて理解できるならアリスもすごいなぁと思う。

特に騙されたと思うところもない、というよか騙そうとは思ってないのかな。どちらかというと「さぁこのトリック、貴方は見破れますか?」て感じ。最初から「トリック絶対見抜いてやるぜ」とか考えてはいないので、さらっと読んでしまいました。

少し不思議だったのは、ホームグラウンドでもないマレーシアで火村センセが容易に事件を調べられたこと。鑑識の結果とかアリバイ証言とかほいほい教えてくれるマレーシアの警察さんは随分親切かなと。意思の疎通ができるからでしょうか。

あと、ちょっと「へぇ」と思ったのは、アリスと火村センセがホテルで別々の部屋だったこと。変な意味ではなく不思議でした。私が友人と二人で旅行に行くならシングル二つじゃなくてツイン一つにするよなぁって思ったのです。その方が宿代安く済むから。経済力のある大人は別々の部屋を取るんですね。

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