インターネットで小説書いてたヒトの本。タイトル忘れたけど、インターネットで発表した小説がドラマ化したのがきっかけで有名になった。ドラマ化した作品が収録されている方の本はまだ来ない。先にこちらが来た。

なんともやわらかいな、というのが第一印象。
そんでもって切ないお話だ。

妻に先立たれて、六歳の息子と二人暮しになった男性が主人公。この親子の会話がなんとも微笑ましい。
読んでいるとき口元が緩んで仕方なかった。

父親は息子に、母親はアーカイブ星に行ったんだよ、と話す。そこは死んだヒトが行く星で、残された人々が忘れない限りそこで生きていけるという。アーカイブ星の人々は、静かに暮らしている。何かを考えてそれを書物にするのだと、話して聞かせる。だから母親のことを忘れてはいけないと、憶えておいてと言い聞かせる。いつか会えるように。

「そうなの?」とか「ベストポジション?」とか「イングランドの王子様」とか「ポコ ポコ」とか「うわ、まただまされちゃったよ」とか、なんともツボな表現が多くて嬉しい。

もう一冊がまわってくるのが楽しみだ。

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