シャーロキアン・クロニクル五巻と六巻。
六巻で最終刊となります。思ったよりもかなり楽しめました。
躊躇せずに早いとこ読んでればよかったですね。

四巻を読み終えて五巻六巻のあらすじを読んだ時点で、最終的にどうお話が運ぶのか展開は読めてしまったのですが、そこに至るまでにいろいろあるので楽しめました。聖典よりもかなり気短なワトスンと聖典よりもシニカルなホームズは、なかなか良いコンビのようです。モリアーティ教授もイメージぴったりな人がはまったし。その後の彼らの活躍も読みたいくらいです。

六巻の最後についている「探偵はいつも不機嫌」は、探偵家業を始めたばかりの頃の二人の話なのですが、エピソードの最後に「初歩的なことだよ、ワトスン」というお馴染みのの台詞が出てきて、かなりツボでしたね。おっしゃーって感じ。

それにしてもけっこう巧妙な作りの話で、よくできてるなぁと思いました。ホームズという超有名な人物が、有名であることを利用してのトリックでしたから。聖典でお馴染みのしぐさをしてみせるヴィーの描写なんて、読者を混乱させて更に期待もさせる一石二鳥な手法でしょう。

スコットが出てきたあたりで、読者をがっかりさせておいて、その後あの名前を名乗ることを明らかにして、ベーカーストリートを出してくるとこが、なんともニクイ演出です。

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