面白かったー。これまで読んだ中ではダントツです。まだそんなたくさん読んだ訳ではないけど。かなり夢中になって読んでました。電車の乗り換え忘れるぐらい。びっくりしたー、あれ?急行行っちゃった?って。仕事には間に合って良かった。遅刻はしゃれにならないよー。

十数年ぶりに再会する友人たちとの旅行。それは、「美しい謎」を解き明かす旅。過去を見つめる旅でした。

四つの章に分かれているのですが、「利枝子」「彰彦」「蒔生」「節子」と登場人物の名前がつけられていて、それぞれの一人称で物語られていきます。

それぞれの章で、人間関係の裏に隠れているモノが垣間見えたり、忘れていた記憶を思い出したり、意外な事実に気付いたり、視点が変われば見えてくるものが違ったりして好奇心が刺激されるされる。特に利枝子と蒔生絡みの出来事は気になって気になって仕方がなかったです。うわぁ、私わりとゴシップ好きなんだって発見しました。

四人の登場人物の中でいいなと思うのは、彰彦。「見目麗しい」という言葉が似合いすぎるという程の綺麗なお顔だけでなく、内面も素敵だなぁと思う。毒舌なところとか、一度受け入れたら決して裏切らないところとか、頭の回転が速いところとか。先頭に立って歩けるところも良い。集団で歩くときは、こそこそ後ろについていくの安心だなと思ってる人だから、先頭に立って颯爽と歩ける人には憧れるなぁ。

女性だったら節子。さりげない気遣いやうるさくないおしゃべりってできたらいいなと思うけど、なかなか難しい。考えすぎて動けなくなることが多いなぁ。彼女を見てると人付き合いを上手くする上では、バランス感覚が優れてるのは大事なポイントだよなぁと納得する。

最近考えてしまうこと。職場の人ってどれぐらい仲良くしてたら「友達」って呼称できるのかなぁ。同僚と友達って新密度が違う感じがする。

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