最近文庫しか読んでない。しかもいわゆるライトノベルってやつだからすぐ読み終わるし、肩が凝らない。なんだか自分を甘やかしているような気もする。「このミステリーがすごい2003」の上位の作品一つも読んだこと無いですよ。興味湧くようなものも正直あんまりないんですけどね。来年はハードカバーの本もたくさん読みたいなぁ。電車で読むにはかなり重いしでかいしで不便ですが。

そんなわけでまたもやコバルト文庫です。「流血女神伝」というシリーズタイトルが少々怖い感じもしますが、普通にファンタジーな世界観です。リリカルに甘ったるいわけではなくて、銃剣と流血に彩られたファンタジーなので、らしいなぁと思いました。

主人公カリエ・フィーダは北の山奥に住む14歳の村娘。ある日いきなり貴族階級らしき男に攫われて、皇位継承権をもつ皇子の影武者になることを要求される。最初は抵抗したものの選択肢は他になく、皇子の身代わりとなる教育を受けることになる。果たしてカリエはうまく影武者をこなせるのか。というのが前編です。

後編は、カデーレ宮という皇位継承権をもつ皇子たちが集い、次期皇帝となるための教育を受け、お互い切磋琢磨して己を磨くための場所が舞台になります。そこにいる皇子はカリエ以外に三人。年長のドーン、次兄のシオン、カリエより一つ下になるミュカ。もちろんそこでの生活は平穏無事というわけではなくて、トラブルの連続です。

建前としては、昔に後継者争いで国が乱れに乱れた事を教訓として、年や母親の身分に関係なく優れた皇帝を選出するために設けられた制度のようですが、年月とともに形骸化していてルトヴィア帝国はだいぶ疲弊しているようです。

ユリ・スカナという国の第二王女のグラーシカさんが恰好良いです。男装の麗人といった感じで、男嫌いで有名で男勝りに馬に乗り剣も扱うすごい人。見聞を広げるため、祖国に役立つ情報を得るためにあちこち渡り歩いてるようです。きっとこれからも活躍してくれるんだろうなぁ、楽しみです。

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