今回も二本立て。
一つ目は「ロサ・カニーナ」
年が明けて三学期、三年生の薔薇さま方は引退となり、次代の薔薇さまを選出する選挙が行われます。「つぼみ」がそのまま「薔薇さま」になるのではないようです。まあ、他に立候補する人がいない場合はそのまま繰り上がるのでしょうが。
最近の高校の生徒会だってこんなものではないでしょうか。やりたがる人がいないから、成績の良い(いいかえれば余裕のある)生徒の中から選んで、説得して生徒会長とかになってもらうとか。選挙も名ばかりでいつのまにやら決まってるみたいな。

事件は、「薔薇さま」の選挙に二年生のある生徒が立候補することから始まります。今年の「白薔薇のつぼみ」は、「白薔薇さま」が二年生からではなく、一年生の藤堂志摩子を「妹」に選んだ為に一年生です。選挙に通れば二年生で「白薔薇さま」になり、引き続き三年生でもその役をすることになります。生徒会長を二年するようなものらしいです。それはかなりの重荷かもしれない。加えて藤堂志摩子自身、あまり進んで人に関わろうとする人ではないようです。選挙に出るべきか迷っている彼女はどんな決断を下すのか、というような内容です。

もう一編は「長き夜の」。時間が少し戻って、お正月のお話。思いがけず、お姉さまこと小笠原祥子のお宅にお泊りする事になった主人公福沢祐巳。そこには意外な人の姿が・・・。途中で展開は読めてたので、祐巳の弟の祐麒くんの貞操が心配で心配でしかたなかったです。無事なようで一安心。しかし、最近の祐巳さんのお姉さま熱は上がる一方ですなぁ。心理描写はまんま恋する乙女さんです。


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