「キル・ゾーン」より少々時間的に前のお話のシリーズ。「虚無編」で完結とのことです。

「復讐編」はたぶん「赤と黒」と「罠」の間辺りで読みました。読んだのに感想書き損ねてました。
「ブルー・ブラッド」で9歳だったエーリヒ君が将校になった頃のお話。彼の視点でお話は進みます。

「ブルー・ブラッド」の最後で総帥になったユージィンですが、まだまだ周囲には敵がいっぱいで、大変だなぁってとこです。驚いた事に世間では、ヴィクトールとユージィンが無二の親友だという事になってます。あんなことがあったのにねぇ。二人とも狸だねぇ。
サブタイトルの「復讐」とは、やはりヴィクトールがユージィンにってとこでしょうか。

「虚無編上」は、時間が戻ってユージィンとヴィクトールの軍士官学校時代から始まります。アンゲリカとの婚約が公になった後のユージィンの学生生活はかなり悲惨。アンゲリカに恋をしていた上級生のフォルカー君にかーなーり苛められてます。ねちっこいです。しかしユージィンもただ苛められてません、もちろん報復を考えてます。
ヴィクトール君はユージィンが嫌いなので、苛められてるユージィンを助けはしません。でも、フォルカー君の陰湿なやり方には怒ってたりします。元来真っ直ぐな性根の人なんでしょう。今ではユージィンへの復讐に燃えてかなりねじくれてしまってますが。

「虚無編下」は総帥になる前となった直後のユージィンの苦境とそこからの脱出から始まります。そして「復讐編」の出来事をユージィンサイドから見ていきます。いろいろ違っていて面白いです。
しかし、ユージィンもヴィクトールもろくな死に方しそうにないですね。きっと当人たちもまともなのを望んではいないでしょう。
それにしても、第二部の舞台は火星らしいのですが、ラファエル君とキャッスルはこの方たち相手に勝てるのかなぁ。かなり手強い相手だと思う。

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